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乱れ染にし
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「男を好むというのは幾分可笑しな事だと思わないかね、梶。」
私は黙った。
「このご時世にそういう輩がでてくるなんて思わなかったね、公務で傷んでしまったか。」
「ですが、色々な愛情があると仰ったのは貴方です。」
「ああ、そうだとも。慈しむ、愛し、優し、憎む、ありとあらゆる愛情があるな、梶よ。私が言いたい事はそれでは無いのだよ。」
隊長はふっと笑い私を見た。
「このような場所で他人を愛すな、と言いたいのだ。」
「目の前で愛する者が散っていくのは辛いだろう。」
隊長は笑ってまた言うのだ。
「お前の愛おしく想っている人はいづれ死ぬ、諦めよ。」
「愛していたよ、左様なら。」
写真を残して雲隠れしてしまった貴方を私も愛している。
今でも。
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