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じゅういち。
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*
「!!」
そうだ……、こんなの…一度もない。"生まれて初めて"だ。
例え誘拐されたとしても、すぐに伊月が俺のことを助けてくれたし。
俺が傷を負ったことなんて、一度もない。
(あいつがいなかった頃だって、護衛している誰かが俺のことを助けてくれて…。)
"どんなに危険な状態だったとしても、その前には必ず誰かが俺のことを守ってくれたんだ。"
「っ、」
(……俺、馬鹿だわ。今頃になってこんな重要なことに気づくなんて…)
きっとアイツ、めちゃくちゃ怒ってるんだろうな…
「……ごめん、かえで……。」
ガンッッッッ!!!
「「「!?」」」
するといきなり、扉の方から大きな音がした。
驚いた犯人達は、一斉に身構え扉の方へ視線を向ける。
(な、なんだ……?)
何度も
何度も、
扉をこじ開けるように、その音は大きく鳴り響く。
バキンッ
やがて…扉を閉めていた鉄の鎖は壊れ
音を立てながら床へと落ちていった。
「「「…………。」」」
そしてゆっくりと……重厚な扉が開かれる………
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