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はち。
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「ひゅーー!さすがは美男子の楓さん!
モテモテだねぇ。」
ひゅーひゅーともてはやす山内に、伊月は苦笑い。
俺はさらにムカムカしていて、そんな2人を無視して席に戻る。
きっと、あの女の子は伊月に振られるだろう。
伊月は決して、此処では彼女を作らない。
そりゃそうだ。伊月は高校生じゃなんだから。
彼は立派な大人。俺を守るのが仕事なんだから、高校生なんて相手にしない。
恋人になるわけがない。
そうと分かっているのに、俺は苛々しっぱなしだった。
家に帰ってきて、俺はソファーに座る。
まだ苛々は止まらなくて、俺は気分転換しようとテレビをつけた。
伊月も俺の後に続いて、ソファーに座る。
「若様、どうしたんですか?
何か機嫌が悪いようですけど。」
「うるせぇ…。別に悪くない。」
バラエティー番組を見ているのに、全然面白くない。
視線を合わせようとしない俺を見て、伊月は眉を潜めた。
テレビを見ている俺に影がさす。
「こっちを見てください。若様。」
「えっ……、ちょっ……!!」
そのまま伊月に覆いかぶされ、俺は押し倒される。
鋭く、熱い伊月の瞳を見て、俺は身体を震わせた。
「いづ、き……?」
段々近づいてくる彼の美しい顔。
すると、伊月のポケットから携帯の着信音が入った。
その音に、2人の動きがピタリと止まる。
「……………。」
「あ、えっと……。出ねぇの…?」
「…チッ…。誰だ、こんな時に…。」
恐る恐る聞くと、彼は盛大に舌打ちをして、覆い被さった身を離した。
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