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にじゅうに。
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*
思いもよらぬ言葉に顔が一気に熱くなる。
「馬鹿か!!何が仲直りエッチだよ!!
何で俺がお前とエッチしなきゃいけねぇんだよ!!」
ぶさけんな。
誰がお前とエッチするか!!
(どうせ本気じゃないくせに…。)
きっと俺の反応を見て楽しんでるんだ。
困った顔をすれば、あいつは笑う。
「冗談ですよ。なに本気になってるんですか?」なんて言って、意地悪な笑みを浮かべるはずなんだ。
「……………。」
なのに、楓は全然伊月に戻らなくて。
真っ直ぐと熱い瞳で俺を捉えて、離さない。
「……な、なんか言えよ…っ……!」
やめろ。
そんな目で俺を見るな。
そんな目で見られたら、俺も段々変な気分になってくる。
「……で……だ……。」
「え……?」
彼の薄くて、綺麗な唇が微かに動く。
顔を俯かせているから、彼の表情が見えない。
「………もう、我慢できねぇんだよ。」
「!!」
言葉をそう捉えた時、俺は唇を奪われた。
「んぅっ…!」
柔らかい唇の感触。
息ができなくて、口を開けば遠慮なく楓の舌が入り込む。
「はぅ…っ……ンンッ……!」
全ての力を奪い尽くすかの様な激しいキス。
俺の存在を確かめる様に深く口づける。
舌を絡め、強く吸い上げる。
性急に服を脱がされ、上半身に楓の手が這った。
唇が離れたかと思えば、楓の顔は肩口に顔を埋め俺の匂いを確かめる様に大きく息を吸う。
「…っ…どれだけ、お前と離れたと思ってるんだ。
喧嘩した日を除けば2週間近く……俺はお前と距離を取ってたんだぞ。」
「はぁ!?そんなの大したことねぇだろ…!!」
高校に上がるまで全然会わなかったし、それくらいの期間どうってことないだろ!!
そう訴えれば、楓はピタリと動きを止める。
肩に顔を埋めているから、彼の表情が読めない。
「……あの時はまだ、我慢出来た。
お前の側にいられる存在になるために、一から自分を鍛え直してたから。
……でも、今は違う。」
「!!」
顔を上げた楓の顔は、いつにもなく真剣で。
「お前の付き人になって、兎代の側にいれるようになって、俺はもう…お前から離れられなくなった。」
俺の頬を撫でる楓の大きな手。
しなやかで男らしい綺麗な指先が、唇を掠めた。
「1日でもお前の姿を見ないと頭が狂いそうになる。
お前に触れないと不安になるし、俺以外の誰かと話していたら正直ムカつく。」
「兎代がいないと、俺はもう俺じゃなくなるんだよ。」と言って彼の緑の瞳が揺らいだ。
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