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にじゅうさん。
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*
side楓
(……苦しいくらいに、胸が痛い。)
今この身で捕らえているのは、俺がずっと愛して止まないもの。
(……兎代。)
今まで我慢出来たのに、今回のことで想いがはち切れた。
愛しい彼の頬を撫でただけで、身体が熱くなり感情が高ぶる。
過去に数え切れないほど女や男を抱いてきたが、こんなに興奮するのはコイツだけ。
人を愛しいと感じたのも、
人を守りたいと思ったのも、
優しさも悲しみも、嫉妬も欲望も
すべての感情を目覚めさせてくれたのは、目の前にいる"安土 兎代"ただ1人。
コイツが居なければ、俺は人ではなくただの殺人鬼だっただろう。
「か、えで………。」
掠れた声で呼ぶ彼の唇に、そっと口付ける。
……だから、兎代の命を狙う奴は誰だろうと許さない。
側にいたいと思う気持ちを押し殺してまでも、俺はそいつらを殺しに行く。何を犠牲にしても。
「……好きだよ。兎代。」
生まれて初めて愛の言葉を口すれば、彼は全身がトマトだと思うくらいに真っ赤になった。
(……ったく、分かりやすいんだよ。バカ兎。)
本当、お前って可愛すぎるよね。
さっきよりも深い口付けをして、俺は行為を再開させた。
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