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言葉は凶器にも救いの手にもなる ー 巡side ー
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友達なんて邪魔でしかなくて
友達なんて裏切る事しかしない
何度も何度も、相手の言葉を信用して
いつも俺だけが辛い目に遭う
俺にとって友達とは
裏切る生き物であり、一生のトラウマすら植え付ける悪魔
にしか過ぎない。
なのに…
あの見た目も中身もチャラ男が
“友達超える付き合いしたい”
なんて言い出したら、また信じてしまいたくなる…
「何それって…………」
モゴモゴ話すチャラ男の言葉なんて耳には入って来なくて…。
〜どれだけ優しい言葉を掛けてくれても、簡単に信用しちゃ駄目だぞ!〜
突如脳内に流れ込んだ言葉。
わかってるよ、騙されない。
絶対に騙されない。
はずなのに…
〜どうしても気持ちが揺れてしまうなら、連絡先を聞いて、俺に教えて?俺が見極めてやるから〜
この言葉に胸が痛む。
俺が打たれ弱いのに、それでも誰かと居たくなってしまう、そんな人間だから、助けようと考えてくれた結果が、その二言だった。
相手が傷付く事をしてまで、俺の事を気にかけてくれる。
そうしないと
消えない傷が
癒えない痛みが
増えてしまうから。
まだ何かをモゴモゴ言っていた、チャラ男の言葉を遮るように、
「……連絡先…教えて…く、れない…?」
と尋ねた。
「おう!因みに俺、柊季な!…苗字もいる?服部」
嫌な顔一つせず、寧ろどことなく嬉しそうな顔をして、名前付きで電話番号とメールアドレスを教えてくれた。
服部柊季
クラス全員の名前なんていちいち覚えてないから、初めて聞く名前に頷くしかなかった。
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