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望む答えはただ一つⅧ
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“俺、柊季に嫌な思いさせるつもりなかったのに…”
その言葉を最後に黙り込んでしまった。やっぱり破棄しようと考えているのかもしれない。
契約違反と言うのだろうか…?
掟破りだろうか?
どちらにせよ、破棄されたらそれはそこまででお終いとして、諦めて家を出ると決めてる。これ以上苦しめるなんてしたくない。
一度でも信用をなくし、また言われたらと恐怖と不安を植え付けてしまったら、俺に残るのは……。
酷い事を言ってしまった後はもう後悔しかなく、自己評価を下げることしかできなくなる。
奇跡に近いもしもが叶うなら、許してもらえるなら、俺は学校を休む。
何日掛かってもいい。話を最後まで聞いてあげたい。自分なりに怯えさせない方法を探りたい。
巡の為に俺が出来る事なら何でもする。
それには俺の気持ちも必要不可欠で。
理解してあげられるだろうか?
友達以上になれるだろうか?
信用を取り戻せるだろうか?
何て返ってこようと恨みっこなしだ。
覚悟を決めて、フローリングの床と絨毯の境目に正座して完全態勢で返答を待った。
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