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……すまない 智也サイド
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「……すまない」
すると急に彼が謝ってきた。頭を下げて。
何が何だか分からない。
何故彼が謝っているんだろう。
「?…いいえ?」
僕が何故謝って来るのか考えていると、彼がとんでもないことを言い始めた。
「なるべくお前に近づかない……
話しかけない……視界に入らない。
だが、俺には行く当てがない。
どうか、ここに置いて欲しい」
事もあろうか彼は僕に近づかないと言い始めた。
僕が彼に何か不機嫌になるようなことを言ったのだろうか?
僕に呆れた?
必死に取り入ろうとする僕に彼は呆れたんだろうか?
そして彼は床に膝をつき始めた。
「えっ!ええっ!」
僕は慌てて彼を止めた。
僕が彼にそうさせようとしてしまった。
僕は罪悪感でいっぱいになった。
彼の居場所はここしかないようだ。
なのに僕が彼の居場所を奪おうとした?
僕は彼にここにいてほしくて必死だった。
「置くも何も、この部屋は君と僕の部屋でしょう?」
「……?」
彼は不思議そうな顔をしていた。
あれ?もしかして知らないのかな?
この部屋が、僕だけの部屋だと思ってる?
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