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へぇ~ 智也サイド
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「へぇ~、お前が言うぐらいなんだから結構カッコいいんだろうな」
コウはそう興味もなさそうに僕の話を聞いていた。
「なんでそんなに興味なさそうなんだよー」
「いや、その転校生俺らと同じクラスなんだろう?
だったらいずれ分かることじゃねぇか」
「そうだけどさー。王子様だよ?カッコいい王子様」
「はいはい。いつもお前は王子様王子様言ってるじゃねぇか。
僕の王子様はいつ僕を迎えに来てくれるんだろう~。ってさ」
コウは、僕の声真似をしながら言った。
全然似てないけどね!
「コウ!本当に海音君はカッコいいんだから!!
ねぇ?聞いてる?」
「はいはい、分かったから。
さっさと食堂行こうぜ。もう、俺腹減って腹減って」
「もう!」
そうして何事もなく食堂で昼食を食べた僕は午後の授業も上の空だった。
コウが部活が休みの日は、一緒に寮まで帰っている。
今日はコウが部活ある日だから一人で帰る。
因みに僕は華道部。だけど一週間に1回しかない楽な部活だ。
そして今日はない日。さっさと帰れる日。
今日がコウの部活がない日でよかった。
コウが部活がなければ、早足で寮へ帰るつもりだったから。
だって、僕の……じゃなかった、王子様に一秒でも早く会いたいから。
僕は寮までダッシュで帰った。
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