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海音…
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「海音…」
智也はしばらく俺の背中をさすってくれた。
「すまない、ありがとう。
ネクタイを結んでくれないか?」
「うん。いいよ」
俺は智也に自分のネクタイを渡すと、智也は一つ一つ丁寧に教えてくれた。
分かるように何回も解いて結ぶ練習をした。
ようやく一通り覚えることが出来た所で智也が声を上げた。
「ああ!もうこんな時間!遅刻しちゃう!!
急ごう、海音!!」
慌てて智也が自分の部屋からカバンを取ってきた。
「はやくー!急いで海音」
俺も自分のカバンを持った。
そういや、授業何するのか知らないんだが何も持って行かなくとも大丈夫だろうか?
智也と走りながら校舎の方に向かった。
だだっ広い学校の敷地をゆっくり眺める暇もなく智也に急かされながら向かった。
「海音は理事長室に行かなきゃいけないんだよね?僕が送るよ」
たどり着いた校舎も寮のように大きかった。
そして中も広い。
靴箱で上靴に履き替えた所で智也に声を掛けられる。
「ああ、だが途中まででいい。
俺を送って遅刻では智也に迷惑がかかる」
「そんな、迷惑とか思わなくっていいんだよ?
転校生なんだから、分からないのは当然なんだし。
頼られるの嬉しいし。
ほら、行こ?」
俺は頷いて智也の後をついて行った。
理事長室前。
結局理事長室の前まで智也に送ってもらった。
時間の方を聞いてみると大丈夫だ。と言う。
「ありがとう」
「ううん、じゃあ僕自分の教室行くね」
そこで智也と別れ、俺は理事長室に入って行った。
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