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それから、クラスはSクラスだ。 理事長サイド
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「それから、クラスはSクラスだ。
寮に戻る前に一度担任に挨拶するといい。
話は以上だ」
ああ、終わらせるのがもったいない。
もっと彼と話をしたい。
誰かの話を聞くのがあまり好きではない私にそう思わせる彼は只者ではないのだろう。
彼がスッと立ち上がり、扉へ向かった。
するとこちらを向いて一礼した。
その時、初めて彼がうっすらと笑った気がした。
彼の資料を手に取り眺める。
彼はとことん不思議な生徒だ。
資料には普通、名前・住所・親の名前。
その他個人情報が所狭しと書かれてある。
それはどんなに身分の高い親を持つ生徒でも同じだった。
だが、彼は違う。
彼だけは、名前・性別・顔写真。
その3つしか記載されていない。
そう、彼だけが他の生徒とは違う。
まったく、面白い生徒だ。
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