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1月3日
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1月1日に学園に帰ってきて、2日は寮でゆっくり過ごした。
そして1月3日の今日。
生徒会室に行くと誰も居なかった。
春くんは5日まで帰省らしい。
でも会長は居るでしょ?
それに日月くんも昨日戻って来てたのを見たし。
うーん?と首を傾げていると、ポケットのスマホが鳴り出した。
見れば会長だ。
「もしもし?」
『篠宮か……?ズビッ……』
あれ、鼻声。
もしかして……
「どうしたの?」
『悪い……風邪を引いたみたいでな……今日は休ませてくれ……』
「それはいいんだけど、大丈夫?
熱とかあるの?」
『今計って……“ピピピっ”………………38.2だ……』
「結構高いじゃんっ。
ゆっくり寝てていいよ。
もし何かしてほしいことがあれば電話して?」
『ズビッ……あぁ……それじゃあ、日月のこと頼むな……』
「あ、ちょっと待ってっ。
辛いところ悪いんだけど、日月くん、まだ居ないんだよね……遅刻かな」
でも日月くんってしっかりしてるし、遅刻とは考えづらい。
じゃあ風邪か何か……?
『今朝、同じように電話した時にはズビッ……お前と頑張るって意気込んでたぞ……?』
あぁ、もう……
やな予感……
「そっか、わかった。
じゃあお大事にね」
『あぁ……ゲホッ…………悪いな……』
「気にしないで、しっかり治してね?
じゃあ、バイバイ」
電話を切って、すぐに日月くんに電話をかける。
何回かコールした後、『なに?』と声が聞こえた。
明らかに日月くんじゃない。
『黒澤の友達?
“しぐくん”とか書いてたけど……』
しぐくん?
なんかいいね、ソレ。
会計の“しーくん”よりずっといい。
…………でも、なんでしぐくん?
『なんとか言えば?』
僕は少し声を変えて答えた。
「確かにしぐくんですけど、日月くんは今どこに居ますか?」
『それ聞いてどうすんの?
まぁ、来る勇気があるなら来てみれば?
第一音楽室に居るから。
アンタも一緒にマワしてあげるよ』
電話の向こうの相手は、そう言うなり通話を切った。
それにしても、凄い自信だよね。
それに僕だって気付いてないみたい。
それにしても、どうして煽るようなことしたんだろ。
風紀に連絡されるって気づかないのかな……っていうか、風紀って、今日までは休みじゃん。
だからかな。
って、こんなのんびりしてる場合じゃない!
僕はハッとして、すぐに第一音楽室まで走っていった。
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