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自傷 08
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光さんは俺と一緒だと本当にすぐに寝る。
だから眠れなくて苦しまないように毎日一緒に寝てあげたいけど、俺のバイトもあるし難しい。
「ごめんね」
俺は光さんを起こさないようにベッドから抜け出し、リビングの片付けをし始めた。
新聞を持ってきて、それに大きな破片を一つ一つ静かに置いていく。
その中には、光さんの血がべったり付いた破片があった。
破片の中では一番鋭かった。
こんな物で太ももの太い血管に突き刺していたら、危なかっただろう。
「生きててくれて良かったな…」
本当にそう思う。
小さい破片は掃除機で吸い、床についた血はさっき血を拭ったタオルで拭き取った。
そして光さんの手を拭いたタオルと洗濯機にいれ、シャワーを浴びた後に今日の洗濯物と一緒に洗った。
洗濯物を干し終わって時間を確認すると0時過ぎだった。
光さんにくっついていたくて、ベッドに入る。
「スーッ…スーッ…」
光さんが穏やかな顔で眠っていて安心する。
「格好いいですね」と俺が話しかけると、それに答えるかのように「んふふ」と笑った。
「よしよし。今日も頑張りましたね」
今日というより、一週間頑張ったのかな。
土日は、ゆっくりしようかな。
気が済むまで眠って、ご飯食べて、話したりして。
化膿しないように、ガーゼと包帯も変えてあげないとな。
「ふぁ〜」
ずっと寝ていたのに、まだ眠れるらしい。
もうそろそろ俺も寝よう。
「おやすみ」
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