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癒えない傷 10
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浮気されたのが堪えている。
光さんをあの馬鹿女に取られかけて、俺以外が光さんを感じたのが許せない。
「ひかさん、服脱いで裸になって」
「うん」
俺の言葉に従って、ゆっくり服を脱いでいく。
「パンツも?」
「うん」
自分も寝転んだまま脱いだ。
「脱いだら、俺の隣に寝転んで」
「はーい」
そう言って、隣に寝転んだ光さんに抱きついた。
「ひかさん」
「ん?」
「ひかさん」
「色葉くん」
「もっとひかさん感じたい。あの馬…榊さんがひかさん感じたの許せない。多分、それだけはずっと許せない」
「ん…ごめん」
「許さない」
足を絡めてぎゅーっと抱き締める。
あんまり言うと光さんが病んでしまう。
「ひかさんは病まないで。それがひかさんの罰なんだから」
「はい」
病むな、なんて無理だと思う。俺なら無理だ。
まあ元々病む性格ではないけど。
今日まで。
明日からは元に戻れるから。
「ひかさん、俺が寝るまで背中トントンして」
「色葉くんが眠っても、僕が寝るまでするよ」
それから特に何か話すわけではなく、静かにくっついていた。
夢を見た。
俺と光さんの二人で笑いあってる幸せな夢。
今回のことがあったけど、これからもやっていける。
ちゃんと一歩ずつ進むことができる。
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