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真面目な話し合い 02
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自分たちが書いたメモをテーブルに広げた。
俺が書いた四枚と光さんが書いた四枚の合計八枚だった。
光さんのは、浮気のことどう思っているのか、自傷についてどう思っているのか、情けない男の僕で別れたいと思わないのか、あまり友達と遊びに行かないのは僕のことを気にしてなのかだった。
「よし。じゃあ、お互いが書いたものに正直に答えていこう。その答えに質問があったら遠慮なくしてね。今日解決してスッキリしたいしね」
「うん分かった」
「よし。まずは俺から。浮気のことね。これは俺が書いたメモの通りだよ。そもそもどうして二人で光さんの家で飲み直そうと思ったのか。それがなかったら多分浮気も起こらなかったよね?って思ってる」
光さんは少し考えて口を開いた。
「榊さんの好意に気付いてなくて、榊さんがうちで飲み直したいと言ってきたから友達と飲み直す感覚で了承したんだ」
「俺が嫌がるとは思わなかった?」
俺の返しの言葉に光さんはビクッとしながら答える。
「ごめん。お酒が入っててあまり考えられなかった」
光さんの言葉に傷付くけど、まあそれが現実なんだから仕方ないのかな。
今でもたまに浮気のことがチラついてイラッとすることや悲しくなることがある。
「そうなんだね。正直に答えてくれてありがとう。分かってると思うけど俺ね、浮気のことまだ許せてないよ。でも浮気のことで別れようとは思ってない。これは時間の問題だと思ってるから、待ってて」
「ん…待つ」
「うん。他に浮気のことについて思うこととかない?」
俺がそう聞くと「ある」と光さんがちいさな声で答えた。
「色葉くんは、僕への罰はこの件で病まないことって言ったけど、僕にはそれが出来ない。どうしたらいいの」
それねー。
俺も無理だと思ってたからなあ。
「うん知ってたよ。俺の前ではそれについては病まないようにって頑張っていたよね。それでいいよ。本当に。あと浮気しなかったら本当なんでもいい」
頑張りましたね、と光さんの頭を撫でた。
テーブル挟んでいるから、ギリギリ届いているくらいなんだけど、光さんは目を細めて泣きそうな顔をしていた。
というか泣いた。
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