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光の生まれた日 04
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三限までの講義を終え、一度自分の家に帰った。
それは荷物を置くためというのもあるけど、光さんの誕生日プレゼントを持っていくためでもあった。
光さんの誕生日プレゼントは、今更ながらの名刺入れ。
「一緒にいてくれるなら何もいらない」と言われていたから、自分で考えてそれにした。
光さんは、俺には「物をあげたい」というわりに、自分の番になると「色葉くんがいてくれたらいい」と俺以外欲しがらない。
多分それは旅行前、誕生日前とかにバイトで無理して熱で死んでいるから。
ちなみに去年の光さんの誕生日前も熱で死んだ。
そのときは今みたいにお互いの家に入り浸っている訳ではなかったから、光さんには伝えないで自分でどうにかしたけどね。
まあ、何はともあれバイト頑張ってバイト代貯めて買ったんだ。
「喜んでくれるといいな」
俺は大切にリュックにプレゼントを入れて家を出た。
光さんちに向かう途中のスーパーで買い物をしていかないといけなかったから寄った。
何を作るか光さんに知られないように何も買っていなかった。
カゴを持って売り場を回って、ケーキの材料やご飯の材料をカゴに入れていく。
光さんの「美味しい」という笑顔を想像して、少しニヤついてしまう。
光さんのこと好きすぎだよなあ。まあ、本当のことだしね。
そんなことを思いながら買い物をしていると、後ろから声を掛けられた。
「色葉?」
「え…?」
振り向くとそこには、見知った二人がいた。
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