アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
光の生まれた日 05
-
俺に声をかけてきたのは奏で、日向といた。
「奏と日向じゃん。二人で買い物?」
「そうそう!バイトの休みが合ったから、今日は久しぶりに二人でご飯するんだー!いーちゃんもくるー?」
奏の持つカゴの中には肉や野菜、酒、つまみ、色々と入っている。
何を作るんだろうか。
「いや、いい。折角なんだから二人で楽しみなよ。それに今日は光さんの誕生日だから一緒に祝うの」
「あ、そうなんだ!じゃあ、俺もお邪魔しよっか…いってぇ!何すんの!」
「馬鹿か」
アホなことを言う日向をバシッと叩いたのは奏。
冗談に決まってんじゃん、と日向は叩かれたところを抑えているけど、こいつのは冗談に聞こえない。本気で付いてくるつもりだったはず。
それを分かっていて奏が止めてくれたから、ありがたい。さすが馬鹿の同居人だと思う。
「奏ナイス!今日何作んの?カレー?」
「いや、鍋だな」
「へぇ、いいな。酒とも合いそうじゃん」
福岡のもつ鍋とかすごく美味しいから、今度二人に食べて欲しいかも。
「今日は肉が安かったから、肉メインだけどな!」
「確かに安かった!あ、準備があるからもうそろそろ会計して帰るわ」
時計を見ると15時過ぎていて、このまま光さんが帰ってくるまでに料理を全て作っておけなくなる。
「おう。日向も帰るぞ」
「はーい。いーちゃんばいばーい」
「じゃあなー!」
二人と別れて、買う物を全てカゴに入れたのを確認して、会計を済ませた。
結構買い込んだけど、まあこの日にバイトを頑張ったんだしいっか。
いつかは二人にも紹介したいな。
前からずっと考えているんだけど、その日光さんの調子がいいとは限らないからな。
社会人なんだし、対人対応力はあると思うけどね。
仕事で疲れてるのに、さらに疲れさせたくないと思うから、なかなか言い出せない。
付き合ってすぐは嫌がっていたけど、今はどうなんだろうな。
「分からん」
まあ、いいや。いつかはいつか。
そんなことを考えながら光さんの家に向かった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
130 / 197