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新しい季節と出会い 08 side 光
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筒原くんたちと色葉くんの話をしていると、いつの間にか色葉くんは酔っていた。
「ひーかーさんっ!なんで、おれば、のけものにするとお?おまえたちも、なんでね?」
色葉くんが僕の後ろからギューッと抱きついてくる。
「うわっ!あのいーちゃんが甘えてる!!写真とろーぜ!かなちゃん!」
二人がスマホをこちらに向けているのに、色葉くんは気にしていない。
恥ずかしいからやめて欲しい…。
「色葉くん飲み過ぎ…」
「ねーえー。ひかさん、ちゅーしてくれないの?」
「二人っきりのときにしようね」
僕が頭を撫でて宥めようとするけど、「そんなんするくらいならちゅーしてほしい」とせがんでくる。
色葉くんが口を尖らせて拗ねてると、筒原くんが「俺たちのことは気にしないでやっていいぞー!」と言ってきた。
山崎くんも頷いている。
「だってよー?ちゅーして?じゃないと光さんここで食べる」
酔ってるからって舐めんなよ、と僕の前に回って押し倒そうとされたから慌てて「分かったから」とキスをオッケーした。
酔いが醒めたあと怒ってもいいのだろうか…。
僕たちが放っておいたのが悪いんだけど、これはちょっと…。
「ちゅー…」
はむ、と唇を優しく噛まれる。
「…ん、はむ…ちゅ…」
え、ちょっと!舌入ってきた!
僕そこまでするつもりなかったよ。
「い…ろ…や、め…」
離れようとする僕の後頭部を押さえて、色葉くんは離れないようにしてくる。
「ん…はぁ、んぅ…」
恥ずかしさで涙が出てきて唇が離れたあと、色葉くんが親指で涙を拭って、瞼にキスをしてきた。
「ひかさん、かーあいい。ふふ。おれね、やっとふたりにね、しょうかいできて、うれしい。ふたりとも、いいやつだし、ひかさんも、じまんのこいびと、だからねえ」
色葉くんは「うーれしい。ひーかさん、すーき」とご機嫌に歌っていた。
色葉くんは気を使って、僕が一度嫌がるともうそのことについて何も言わなくなる。
それが分かっているのに嫌がったあと自分から言い出さないのは、色葉くんにすごく甘えている。
こんなに紹介したかったんだね。
ごめんね。甘えてばかりで。
甘えさせてくれてありがとう。
僕は二人がいるのに、色葉くんをギュッと強く抱きしめた。
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