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姉と弟、義兄と恋人 08
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15時過ぎて、光さんと一階に降りると鈴音が笑顔で走ってきた。
「いーくん!ひーくん!遊ぼう?」
ウルウルと俺たちを見上げてくる鈴音に俺たちは「いいよ」と言うしかなかった。
多分、光さんには天使に見えただろうな。
泣いた後ってなんか気まずいし。
「何して遊ぶ?」
「んーとねえ…七並べ!」
「ん。じゃあ、トランプ持ってきて?」
「はーい!ママとパパもやろう?」
こうして五人で七並べをすることになった。
五人だし、すぐ終わるだろうと思っていたら、意地悪な人のせいで中々終わる気配がしない。
「誰だよ。ハートの9、隠し持ってるやつ」
俺がそう言うと椿がニヤつき始めた。
だよな。椿しかいないもん。
ハートの9だしてくれないとハートの10から13を持ってる俺が上がれないんだけど。
「誰やろーね?ていうか、あんた怖かよ。光くんびっくりすんじゃないと?」
「お前の性格のブスさに、颯斗さんもびっくりすんじゃないとね?」
「はあ?颯斗には可愛く見えとるとよ」
「俺こそ、光さんには可愛い色葉くんに見えとるし」
「自分で色葉くんってうける」
いきなり喧嘩を始めた俺たちに颯斗さんが「二人とも…」と呆れていた。
光さんは苦笑い。
「喧嘩するとはいいけど、俺たちがいないところでやって」
「「はーい」」
またもや颯斗さんに止められて喧嘩が終了した。
光くんが困ってる、とか言わないのは光さんが困るのを分かっている颯斗さんの気遣いなんだろうな。
案の定ハートの9を隠し持っていたのは椿で、椿のせいで結局俺が負けた。
「いーくんの負けー!僕、一番だったー!」
一番初めに上がれて喜ぶ鈴音を見たら、椿へのイラつきも消えた。
それから2回戦に突入して、負けたのは颯斗さんだった。
終わって、時計を見るともう16時。
「もう16時か〜。そろそろ買い物行かないとな。お金あげるから色葉、買い物行ってきてくれる?あんたの好きなお菓子税込200円までだったら買ってきていいから」
椿に2000円とスーパーのポイントカードを渡される。
「俺は子供か。光さんも一緒に行く?近くのスーパーに行くつもりだけど、買い物がてら案内するよ」
「うん。行く。椿さん、お金は僕が出しますので結構ですよ」
椿たちが交通費出してくれたしね。
椿の我が儘に付き合わされたのには変わりないけど、まあ俺も出すか。
そう思って椿にお金だけを返すと、椿は驚いた表情をした。
「光くんと付き合って、本当変わったとね…」
分かる。光さんと付き合うまでだったら、遠慮なく絶対貰ってた。
光さんの影響すごいだろ?という意味を込めてドヤ顔で返した。
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