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周りからの見え方 03
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頼まれたものをさっさとカゴに入れ、光さんたちのいるだろうお菓子売り場へ向かっていると、「いろ兄」と呼び止められた。
「梓(あずさ)じゃん。もうしかして母さんたちと来とると?」
梓は俺より3つ下の妹。今年受験生。
「あず一人ばい。色兄の彼氏がここにいること、つば姉が教えてくれたけん、来たとー」
「何ね。光さんに会いに来たとね〜。光さん本当美人やけん覚悟しときない」
「うん!」
梓を連れてお菓子売り場に行くと、案の定光さんと鈴音がいた。
「鈴音と一緒におるとが光さん」
「美人!いろ兄とつば姉の過大評価じゃなかったとね!」
「違うわ!…あ、光さんが気付いた」
俺と梓に気付いた光さんがこちらを見た。
だけどどこか不安そうな表情。
何でだろう?
よく分からないけど、とりあえず梓を紹介しないと。
「光さん、鈴音見てくれてありがとう。それでさっき会ったんだけど、妹の梓」
「初めまして!七瀬梓です!いつもいろ兄がお世話になっています!」
「初めまして皆月光です。こちらこそお世話になっています」
光さんを見てすごく機嫌のいい梓と、笑っているけどよく見ると不安そうな光さん。
光さんは誰に紹介しても不安そうな顔をする。
俺も言う相手は選んでるから気にしなくていいのにな。
「あずちゃんだ!今日はうちにご飯食べに来るとぉ?」
「鈴音もおったんね〜!つば姉がいいよって言ってたけん行く!」
「やった〜!じゃあね、ご飯食べたらね、みんなでお話しよ!」
ひーくんもやけんね、と鈴音が光さんに抱きつくと不安そうな顔が少し和らいだ。
鈴音って癒されるもんなー。
でもそれは俺の仕事だよ。
そう大人気ないことを思ってしまった。
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