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春 出会い 四月8
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僕視点
「ゴホッ ゴホッ ゲホッ ゲホッ」
はぁはぁ
やばい 思わず声を荒げたせいで呼吸が苦しくなった
「はぁはぁ はぁはぁ ゴホッ けほっ」
苦しい 苦しい
荒い呼吸音が病室に響き渡る
はぁはぁ
だんだん視界が白くぼやけていく
あぁ、意識が落ちていく
そのとき
「ゆっくり 深呼吸」
僕の背に手が当てられ ゆっくりとさすられた
「大丈夫? ゆっくり深呼吸
あっ、寝たままだと苦しいか
少し起こすよ」
桜と名乗る人が僕の動かない体をゆっくり起こしながら、ささやく
「ゆっくり 吸って はいて 吸って はいて そうそう落ち着いて 上手だね」
このささやきがどこか心地よかった
桜と名乗る彼の声に耳を傾けながら
ゆっくりと指示に従ってく
だんだん楽になっていった
少しして呼吸がいつもどうりに戻った
「ごめんね おれが聞き返したりしたから」
少し伏し目がちにつぶやいた
僕は少しにらみながら「べつに」と小さくつぶやいた
「助かった 一応ありがとう」
助かったから一応礼を言っておく
桜と名乗る人は嬉しそうに微笑んだ
「今回はおれが悪かったから 本当にごめ・・・「悪いんだけど 帰って」
急な僕の反応に少し驚いた彼が不思議そうな顔をした
まるで顔で なんで と聞いてる
そもそも・・・こんな知らない人を僕自身いつまでもここにはいさせたくなかった
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