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滴Ⅶ
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ちゃぷん
―温いお湯が、気持ちええ…。
ゆっくり息を吐き出しながら後ろへ重心を掛けたら、後ろから静が、顔を覗き込んだ。
オレは、知らんぷりで、目を閉じる。
―ああ。
こんな穏やかな時間が、ずっと続いたら、ええのになぁ…。
結局、あの後、静が2回イクまで付き合わされて。
やっと、風呂場でプラグを外してもらえてんけど…。
トイレを我慢しすぎた子供みたいに、しばらく宥めたりすかしたり、せなアカンかって
出始めたら、今度は止まらんなってしもて、その…
だから、オレは、トイレ行って、自分で外すって、言うたのに
ガクガクする腰を支えられながら、強引に震える脚を開かされて
嫌やって泣いて拒否ったんに、最初から終いまで、全部見られて
何やかんや、色々変なこと言われて
ホンマにもう…
アッチもコッチも情けないくらい、ガタガタや。
「帰るのか?」
「当たり前やろ。」
いつも通り、洗うのは先にしてもろてるから
風呂から出たオレは、ザッと体を拭いて、服を着た。
ホンマはダルうて、しんどうて、たぶん、地下鉄乗ったら1秒で撃沈やけど
どないしても、今夜は帰らんと…その後が恐いからなぁ。
「2人目が欲しい言う嫁と、冷戦中でな、今夜帰らんかったら、一生閉め出されるかもしれへんねん。」
何か言われる前に、オレはヘラっと笑って、ドアを開けた。
「ほな、またな。」
ドア越しに、静がなんか言ったような気がしたけど
オレは、重い足を引き摺って、そのまま歩き出した。
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