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mission 乗。
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(離れた、ない。
どっこも行かんといて。
ずっと、このまま…。)
「あ。」
瞬き2つ、目が醒めた。
『永続性はない。』
ずっとこのままは、有り得へん。
―そうや。
今から、オレ達は、また離れて、暮らす。
決めたんは、オレ。
―今は、そないせな、アカンのや。
冷えたシーツに手をついて、静の背中に、声を掛けた。
「なぁ。…なんか、食おか?」
ルームサービスで、きつねうどんを食って(途中で無理矢理、静の頼んだローストビーフも半分食わされた。ついでに、赤ワイン味のちゅーも、酔いそうになる位された。)
「ほな、またな。」
いつも通りの挨拶をして。
静を置いて、先に部屋を出るんは、メチャメチャ辛かった。
「和泉。…送って行く。」
ホテル前のロータリーに、なんでか、静が居った。
―え。
「はあ!?おまえ、何考え…」
「お客さん!乗るんやったら、早ようして下さいや。」
オレが停めてたタクシーの運ちゃんに睨まれた。
(マジか?)
(大マジだ。来い!!)
「どちらまで?」
「あ、そしたら、梅田まで。」
「和泉。」
シートの影で、ギュっと握られた手に、つまらん意地は張るな、と言われたような気がした。
「すんません。京○駅まで。」
ウチの最寄り駅を言った。
それが、まさか、あんなことになるとは…
その時のオレは、思いもせえへんかった。
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