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溺れる
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「ぁ、ぁっ、せ、い…。」
欲しかった以上のものを感じて、オレはシーツの海に沈んだ。
酸欠になる程、キスを交わしたら、苦しさと気持ち良さが、混ざって押し寄せた。
何度も浚われそうになりながら、静に向かって手を伸ばす。
「和泉…。」
まるで海難事故に遭った同士みたいに、同じように荒い息をついて、お互いの背中に手を廻し合うた。
―静が居る。
その悦びに、オレの全部が、溶ける気がした。
―もう、下らん意地は、張らんでええねんな。
変な我慢も、せんでええ。
ただ、感じるままにしてたら、どんどん気持ちようなれる…。
「あぁっ。」
―嬉しいなぁ。
オレは静の顔を覗きこんでフッと笑ろた。
―覚えといてや?
これからも、この先も。
オレをこないにさせるんは、静だけやねんで?
「は。…んっ!」
ギュッと、脚を静の腰に絡めて、引き寄せた。
「和泉っ!」
「ふっ、ぁ……せ、い?」
静がイッたんと同時に、オレもグワッと大きな波に呑み込まれた。
―ああ、どないしょ?
今メッチャ、しあわせや…。
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