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15.
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ペタペタと足音が聞こえて俺の前で止まる
下を向いて
そんな不安定な俺に
誰かが声をかける
「信哉...」
声でわかる
「...何のよう?」
前を向いて無表情に言う
「...ッツ!?」
そんな俺を驚いたように見る
「........何の用?
“綿貫君”」
今更名前を呼べなんて言わないよね...。
悲しい、悲しい。怖い
忘れないで、ごめんなさい。
君だけなんだ
「岬にまだ謝ってないらしいな....」
「........」
そのこと...?
そんなこと?
少し期待しちゃったよ...
「早く謝れよ、謝れば岬だって...
俺だって...」
フツフツと
「うるさいっ!」
怒りと悲しみが
グルグルと
泣きそうになりながら
心は悲鳴をあげながら
無表情にただ淡々と言葉を紡ぐ
「....」
なにも言わず俺は自分の部屋に帰る
「もう、無理なんだ...」
心が悲鳴をあげている
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