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39.
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そして事件が起こったのはあの日
岬に空き教室に呼び出された時だった。
あれから俺と和樹を近付かせないようにしていた岬に呼び出されたことで不審に思いながらも
俺も話したいこと――
聞きたいことがあったので教室に向かった
―――――――――それが岬の罠だと知らずに
教室に着いたときにはもう岬はそこに立っていた
そして俺に
「お前、邪魔なんだよ...。和樹はどこにいたって信哉信哉信哉信哉!!!
俺がこんなに見てるのに...
だから、...さ。俺の前から、和樹のなかから消えてよ?」
そう言った岬は徐に自分の服に手をかけボタンと共に勢いよく服を引きちぎった。
そしてすぐにナイフを取りだし自分の腕をナイフで傷をつけた
「何して...」
そう言うも
俺はクスクスと笑っている岬を見て狂っている、そう思った。
小さい切り口なのに彼の血はタラリタラリと腕を伝い地面にポタポタと止まらない
赤い、赤い、赤い、
鮮やかな真っ赤な血
俺は...
血が嫌いなんだ。
「やめろ...やめろよ」
それでもなお、血を止めず傷を増やして流し続けている姿を見て堪らず岬のナイフを取ろうとした時
岬はニヤリと笑って大きく叫びだした。
その声は悲痛そうだった。
けれど顔は酷く歪んでいた
そして俺はその時
岬の真意に気付いた。
それでも
もう気付いた時には遅かった
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