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けんか?
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2人で手を繋いで歩いていると、あっという間に俺の家に着いてしまった。
「もう、着いちゃいましたね」
翔太郎は俺にほっぺをすり寄せ、キスをしようとした。
それを避けると、翔太郎はなきそうな顔をした。
笑いそうになるのをこらえて俺は翔太郎に言う。
「家族いるけど…上がっていけば」
翔太郎の目は期待からか急に輝きを帯びた。
「…それって…」
「家族いるって言ってんだろ!変な期待すんなよ!…あと、家族の前ではお前とは友達ってことにしといてくれ」
翔太郎が何も言わないので、顔を覗き込むと少しふてくされたような顔をしていた。
「…なんだよ」
「…恋人だって紹介してくれないんですか」
「妹がいんだよ…中3の。…引くかもしんねぇけど、俺シスコンでさ…嫌われたくない」
俺が渋々そう告げると、さらにふてくされてしまった。
「そうですか。じゃあ別に友達でいいです。俺と恋人だと嫌われるんですよね」
「おい、ふてくされんなって」
「別にふてくされてなんか…!」
翔太郎が言い終わる前に家のドアが開き、母さんが顔を出した。
「春樹、友達来てるなら上がってもらいなさい」
「わかってるって。…ほら、入れよ」
「おじゃまします…」
ドアの閉まる音がやけに大きく感じた。
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