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柚寿Side
俺達3人が入ったのはショッピングモール内にあるスイーツバイキングの店。
ピーク時を過ぎていた為か、すぐに席に案内された。
そして俺の向かい側にいるのは、超上機嫌の光葉と超不機嫌の真宵。
……対照的過ぎる。
まあ、仕方ないか。
甘党の光葉と辛党の真宵。
甘党と言っても激辛でなければ辛いものも食べれる光葉に対し、真宵は甘いものはテンで駄目。
真宵の飲める飲み物は、お茶・水・珈琲の3つだけ。
15分かけて探し出した、サイドメニュー的なカレーを食べている真宵は辛さが足りなかったのか……
「……甘い、不味い」
と、ボヤいてる。
「えっ、美味しいよ?
……真宵、あ〜ん」
真宵に向かってフォークを差し出す光葉。
普段なら、喜んでパクついてるだろう。
普段なら……
フォークの先には、ご丁寧に苺まで乗っているショートケーキ。
明らかに刻まれる眉間の皺。
表情筋も引き攣っている。
「ねえ〜、まーよーい。
あ〜んってばー」
ショートケーキで頬を突っついてる。
これは流石にとおもい、助け舟をだそうとしたが…
パクッ
ショートケーキを食べた真宵。
「……あっま。」
「それが美味しいんだってばー」
……驚いた。
まさか、あの真宵がケーキを食べるなんて。
ケーキのお代わりを取りに行った光葉を真宵と一緒に見送る。
「俺はてっきり、光葉に食べさせるとおもった」
「あの笑顔であんなことされたら、断れねぇよ」
「えっ?」
「映画の仕返しとかじゃなく、素だった。
あの状態で断ったら、逆に拗ねられる」
珈琲を一気飲みする真宵。
やはり、溺愛してる事はあるなと妙に関心してしまった。
その後……
気分を良くした光葉の「あ〜ん」攻撃は続き、食べ終わる頃には迷いの眉間にそれは深い皺が刻まれていた。
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