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ここずっと見続けていたサラサラの薄茶色の髪の後ろ姿。
ソイツは赤になっている信号機を見ていた。
俺はというと、ソイツを目に捕らえた瞬間、歩みを止めていた。
このまま進めば確実に追い付く。
別に帰る方向がそっちなのだから、堂々としていれば良いのも分かっている。
分かってはいるのだが、迷っている俺の脚はなかなか動こうとしてくれない。
見かけてもずっと只見ているだけだった存在。
その正体を知りたくないと言えば嘘になる。
知りたいけど、知りたくない。
そんな葛藤がせめぎ合う。
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