アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
キラキラと。
-
僕らが落ちるまでの間、僕は景色がキラキラと輝いて見えた。
走馬灯、というやつだろうか。
主と初めて外に出た時のように。
景色がキラキラ、眩しかった。
その中に、ボロボロと泣いている、
穂ノ尾くんの姿があった。
まだ穂ノ尾くんの手を握っていることに気づいた。
手をぎゅっと握り直し、
「泣かないで、僕は笑顔が好きだよ。」
と言ったが、多分穂ノ尾くんには聞こえていなかっただろう。
僕が微笑むと、穂ノ尾くんも微笑み返してくれた。
キラキラと輝いている世界で、大好きな穂ノ尾くんが微笑む。
なんて素敵なんだ。
と、思った瞬間に、
僕の世界は、
真っ暗になった。
僕が最後に聞いた音は、
鈍く、重く、穂ノ尾くんが、自分が、潰れる音だった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
51 / 52