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主と僕の。
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僕は主の車に乗せられて、主の家へ来た。
木造の家は少しボロく、
僕の元居た建物に似ている様な気がする。
「今日から、僕の家、ではなく、僕と君の家になる。」
主はそう言いながら玄関のドアを開け中に入っていく。
僕も中に入ると、案外綺麗な玄関が広がっていた。
「ごめんね、ここ古い家を買い取ったものだからさ…あんまり綺麗じゃないんだ…」
「…いえ…僕には勿体ないくらいです。」
「本当はもっと綺麗な家を買う所だったんだけど…いい場所が無くてね…」
主はそう言いながら靴を脱ぎ廊下へ上がっていく。
僕はその後をついていく。
よく見ると木のフローリングの床はピカピカで、
とても綺麗に掃除されている。
…掃除、大変そうだな…
そんなことを思っていたら、一つのドアの前で主が立ち止まった。
主がドアを開け中に入ると、少し待っているように言われた。
数分してから主が戻ってくると、
その手には小さな木の板が握られていた。
「この部屋が君の部屋になる予定だ。ここ(木の板)に名前を書いて……ってあれ、名前…聞いていなかったね。」
「…え,と…名前は………ない……です。」
そういえば、今まで番号呼びだったから、名前すら忘れてしまった。
「……じゃあ………「小鳥遊 真空」なんてどうだろう…?」
「…たかなし…まそら………いい、お名前だと思います。」
「よし、それで決定だね。じゃあこの板に名前を書いて…ドアに掛けたら完成! ここが今日から真空の部屋だ。」
主に連れられて一緒に中に入ると、
広めの部屋に、ベッド、机、椅子、クローゼットなどが置いてあった。
見渡すと、窓が二つ程あり、その窓には星柄のカーテンが掛けてあった。
あれ…さっきまで暗かった空が少し明るい…
考えてみれば少し眠くなってきた…
「これからは何するか決めてないんだけど…どうしようか?」
「…え、ええと………」
「空も明るくなってきたし…寝ちゃおっか…?」
そう言うと主は僕を抱え、そのままベッドに向かい、2人で寝ることになった。
主と一緒のベッドは、ふかふかで、暖かくて、とても気持ちがいい。
なんだか、とても安心する……
そんなことを考えていたら、すぐ寝てしまった。
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