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面影。
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「はぁ…はぁ…」
熱い息を吐いて
とろんとした目でこちらを見る玲於
「………。」
ふと、懐かしい人のことを思い出した。
今まで玲於にこだわっていた理由。
…これだ。
違うはずなのに、どうしても忘れられなくて
笑った顔や仕草がそっくりで。
「からす…ま…?」
「…すまん……」
「…ん…?」
「…今回のこと…なかったことにしてくれないか」
「え?」
そうか。一目見た時からこいつとあいつが重なって…
「な、なんだよ…」
「悪いな…」
力無くよこになり俺の顔を見つめるこいつを見て
物凄く申し訳ない気持ちになった。
「俺、間違ってたわ。」
「だから…どうしたんだよ…?」
俺は馬鹿だ。
なんで気付かなかった。
どうして忘れてた。
忘れるはずないのに。
どうして…
手が震える。
触っちゃいけない、こいつに。
「おい…大丈夫か?」
「あぁ…まぁ…」
玲於に布団をかけ、自分は服を直した。
興奮がおさまってきたのか、玲於は下半身にだけ布団をかけその場に座った。
「…烏丸?」
「ごめん…」
「どうしたんだよ?俺…なんかしたか?」
「いや…」
辛いから。だから記憶から消したかったのか?
何してんだよ、情けない。
きっとあいつはまだ俺を待ってる。
俺がこんなんでどうするんだよ。
「なんか…ごめん。」
「…っ」
お前は…
あいつと同じか。
なんでこんなに…
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