アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
虱潰し。
-
珀…お前がまだ生きてたら…
どれだけ幸せだろう。
金も地位もいらない。
もし生きているなら、もう一度抱きしめたい。
今お前はどこかで眠ってるのか?
それとも生きてこの世で暮らしているのか?
どこを探せば見つかる
教えてくれよ
一度は諦めたのに…結局忘れられない
お前は怒っているか?俺がお前を少しでも諦めよう、忘れようとしたことを。
…谷口の家。
またあんたらに迷惑かけんだな。
「はぁ…」
ため息がでる。
雲一つない真っ青な空
なんでこんなに世界は広いんだ。
もっと狭けりゃ見つけるのも簡単なのにな。
「何してんだよ。行くぞー」
「…天使、いつからそこに」
「さっきからいるし。」
「…。谷口は?」
「なんかあったら困るから一応おっさんは留守番させてきた。」
「あっそう…まぁいいけど、どこ探しゃいいんだ」
「とりあえずあっちの区域から虱潰しに探すしかねぇよ。あと、その暗い顔なんとかしろー」
「あーすまん。」
こんな探し方であと何年かかるんだ。
っつか、こういう所も似すぎだろ。
無駄にお節介で、頭悪くて…
でも一生懸命で、優しくて。
自分のことよりも相手のことを一番に考える。
まじで馬鹿。
「なぁ天使。やっぱ見つからねぇってここら辺探してたって。」
「わかんねぇだろ!!道一本一本、全部探す!!何年かかっても付き合うからな」
天使なら珀を見つけてくれるんじゃないか。
なんて思ったりしたけど
俺が見つけてやらなきゃいけないんだよな…
せめて少し情報があればな。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
88 / 158