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一緒にお風呂。
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しばらく抱きしめて、珀の体の震えが止まった頃
「なぁ珀、これから谷口のところに行ってもいいか?お前が生きてたこと 知らせてやりたい。」
「いいよ…」
「疲れてるのに悪いな。あいつも一緒に探してくれてたから、あと…玲於も。」
「あ、俺…あいつに怒鳴っちゃった…」
「玲於にも顔見せてやるといい。谷口の家で風呂貸してもらうか。」
「うん。」
谷口の家へむかうと
俺の車が止まったことに気がついたのか
谷口と玲於が家から飛び出してきた。
烏「よう。谷口、悪いが風呂 貸してくれ。」
谷「そ、それは構いませんが…」
珀「…谷口さん……。」
谷「っ!!珀くん!!」
玲「やっぱそうだったのか!!」
珀「…谷口さん、話はクロから聞きました。ありがとうございました…」
谷「いやいや、いいんだよ!!無事でよかった…」
玲「ほんとよかったな。」
微笑む珀。
でもその横顔はなんだか少し寂しそうに見える。
珀「あの…さっきクロと一緒にいた奴…」
玲「俺?」
珀「そう…その声…。さっきは助けてくれたのに、怒鳴って…ごめん。」
玲「べ、べつにそんなん気にしてねぇし!!ちゃんと見つかったんだからそれでいいわ!!」
珀「ありがとう…」
谷「目の件は聞きました。それ以外にも怪我等ないか診てもらうため、医者を呼んであります。」
烏「さんきゅ。珀、行くぞ」
珀「おう…」
俺に捕まりながら歩く珀。
目が見えないんだ。
歩くのも怖いだろう。
暗闇の中を歩いてるようなもんだ。
医者「さて、君が珀くんかな?悪いけどそっちの総長さん以外は部屋から出ていってください。」
谷「では、あっちの部屋で待ってます。玲於、おいで」
玲「はいはーい。」
谷口、気が利くな。ありがたい。
医者「では、まず目を見せてもらうよ」
…………………
あれこれ質問をされ、全身 怪我がないかを調べてもらった。
谷「どうでした!?」
烏「目が見えないのは、過度なストレスが原因の一時的なものだってよ。あとは軽い鬱の傾向があるから たまに情緒不安定なところがでるかも…らしい。」
玲「おぉ!!じゃあそのうちこいつの目は見えるようになるんだな!?」
烏「そうだ。」
玲「よかったな!!お前!!」
珀「あぁ…よかった。」
本当によかった。こいつの目にいつか光が戻る。
烏「んじゃ谷口、風呂借りるぞー」
谷「どうぞ」
とにかく、何があったかは少しずつ 話せる部分だけ聞いて
あとは少しでも早く目が見えるようにケアするしかない。
ほんと、よかったわ。
珀「ありがと、あとは大丈夫。」
烏「何言ってんだ。一緒に入るぞ。」
珀「は!?馬鹿!!風呂くらい一人で入れるし!!変わんねぇな、変態!!」
烏「ちげーよ。心配だから。それに…」
珀「な、なんだよ…普段と違って気持ちわりーな…」
烏「…少しでも一緒にいたい。」
珀「……わ、わかったよ。馬鹿。」
真っ赤になる珀の顔。
こういうところも玲於にそっくりだ。
でも、やっぱり珀の方が…可愛い。
好きだ。
ちゅっとおでこにキスをして、俺は珀と一緒に風呂に入った。
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