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今日も俺は。
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俺は国塚 玲於。
日中は大体寝てて、活動は主に日が沈んでから。
毎日毎日、遊んで喧嘩してのオンパレード。
いつからかは 覚えてねぇけど
いつの間にかこんなんになってた。
そして今日も俺はいつも通り夜道を歩き回る。
「お、玲於じゃん!!久しぶり!!」
「あー、大樹。うぃーっす。」
しばらくこんな生活してるから
俺と同じような奴の知り合いは多い。
お、あいつ 見るからにオタクで弱そうな男。
いけんじゃね?
「おい、お前さ。」
「えっ…な、なんですか?」
「金出せよ。」
「い、いや…自分金なんてないっすよ…」
ドカッ
一発殴る。
「いっ…す、すみませんっ…こ、これっ…」
「最初から素直にだしゃいいんだよ。めんどくせぇな。」
「すっ、すみませんでしたっ…!!」
さて、金も手に入ったことだし
今日は何すっかなー。
手に入れた金は3万。
これだけあれば余裕で遊べる。
「ねぇ、君。」
「あ?なんだよ、おっさん。」
声がする方へ振り返ると
馬鹿でかいおっさんが立っていた。
「君ね、あんまりそういうことをするのは良くないと思うよ?」
「は?てめぇにはかんけーねぇだろ。失せろ。」
「んー、こういうことを見てしまった以上 無視はできないなぁ。」
「なんだよ、やんのか?」
俺は結構喧嘩はつえーんだぞ。
こんな身長でかいだけのおっさんなんか潰してやる。
「おじさんは喧嘩はあまり好きじゃないなぁ。」
「説教なんかたれんなよ?めんどくせぇし。俺、これから遊びに行くんで、じゃあなおっさん。」
「ちょっと待ちなさい。」
バシッ
腕をつかまれ反射的に右手がおっさんを殴ろうと動いた。
が、おっさんの左手に俺の拳はすっぽりとおさまっていた。
「は?」
「そうやってすぐ殴ろうとする。君の悪いところだね。」
何言ってんだこいつ。
悪いもクソも
俺のやってること全体的悪いことだろ。
それくらい自分でもわかってる。
ただひとつ驚いたのが
大の大人でも殴れなかったことがなかった俺を止めることが出来ているということ。
「おじさんはね、君みたいな子達に真っ当な人生を歩んでいってほしいと思っているんだよ。」
「てめぇには関係ねぇ。離せよ。」
でかい手に拳をつかまれ動けない。
「君がこういうことはもうしないって約束してくれるなら、離してあげてもいいよ?」
「ばっかじゃねーの。」
「またそういう口の聞き方をする。それじゃあ離してあげられないなぁ。」
しつけぇなこのおっさん。
きめぇんだけど。
蹴りを食らわせようとすると
掴まれている手を捻り止められる。
「…っ……。なんなんだよ。」
「君ね、もっと自分のために生きなさい。必ず後悔する時がくるよ。」
そう言うとそっと俺の手を離し
俺の横を通り過ぎてどこかへと歩いていく。
「うるせぇよ!!」
初めて味わった敗北感。
なんなんだよ。
また会ったら潰してやる。
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