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秘密。
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「ん…」
朝…か?
目が覚めた時既に外は明るかった。
隣にはおっさんが寝てて
俺を抱きしめてる。
………。
…………。
……………。
ぁぁぁぁあ!!
お、俺!!昨日っ!!
お、お、お、おっさんと!?
いやいやいや!!きっと夢だ!!
ピーマン食べたあとに寝たんだきっと!!
ありえねぇし!!
「うわ…」
ふと見てみると
俺の服ははだけていて
胸にはキスマークらしきものがついていた。
「う、うわぁぁぁぁぁあ!!」
「…ん?どうしたの?」
俺の叫び声で起きたおっさんは
まだ目がまともにあいていない。
「お、おっさん!!お、俺!!俺に!!俺と、おっさん…!?」
「なになに?どうしたの?」
「おっさん!!!キスが!!ふわふわで!!ぼーっとして!?」
「ん?日本語おかしいよ?」
「ばかやろぉぉぉぉお!!!」
「うわっ!!」
おっさんを突き飛ばし掛け布団を抱きしめて
ベッドから立ち上がり遠ざかる。
「…よいしょっと…どうしたの…落ち着いて。」
腰が痛くて俺はそのまま座り込んでしまった。
もう頭の中はパニックで
おっさんと。とか
やっちまった。とか
キス。とか
様々な単語が頭の中を飛び交ってる。
「はぁっ、はぁぁぁぁあ!!?」
「ほら、落ち着いてって。」
これが落ち着いてられるかよ!?
俺はおっさんと普通じゃやらないことをやったんだぞ!?
どうしててめぇはそんなに落ち着いてられんだよ!?
「ほら…」
「あっ…」
またおっさんの目がやばい感じになる。
やめろ!!その目で見つめるな!!
動けねぇだろうが!!
俺の頭を撫で
じっと見つめられ…
またキスをされる。
「ん…」
「…落ち着いた?」
「…っ……」
「ごめんね。嫌だった?」
「いや…え、えっと…」
普通に考えたら物凄くきめぇ。
けど、すげぇ気持ちよかったのは事実で…
素直に感じていたのも事実…
「お、おっさん…はさ…、なんであんな…」
「ごめん。正直に言うけど、おじさん 君のことが好きみたいだ。」
「は、はぁ!?」
「昨日君が寝てしまってからずっと考えてたんだ。なんでこんなことしてしまったんだろうって。」
「…うん……。」
「そうしたらね、おじさんは君のことを可愛いと思ってて もっと幸せな気持ちにしてあげたいと思ったんだ。親子の関係じゃなく、恋人として。」
「は、はぁ…?」
「まぁ要するに、君が可愛いすぎて これからずっと守っていきたいと思って 誰にも触らせたくないと思うようになってしまったんだよ。」
「……俺…男だし…」
「わかってるよ。でも、好きだ。」
「う…」
「君が嫌なら他に住むところを用意しよう。どうだい?」
「べ、べつに…おっさんのこと…嫌いってわけじゃねぇから…そこまでしてもらわなくてもいいし…」
おいおい…
俺はなんで拒否しねぇんだよ…
「そうか。わかったよ。」
おっさんが…俺のこと…好き……?
俺は…。
どうなんだ…?
さすがに恋愛対象的な好き…じゃねぇと思う…けど…?
わかんねぇえ!!!
なんなんだこのモヤモヤした感じは!?
「んんっ…」
またキスされたし…
拒めねぇし…
「君は…おじさんのことを好きになってくれるかな?」
「わ、わかんねぇよ…そんなの…」
「そう…」
「なんか…ごめん…」
「ん?いや、謝らなくていいんだよ。おじさんの一方的な気持ちだから。もしかしたら昨日のは流れ的にっていうのも…有り得なくはないしね。」
「え…」
流れ…的に?
あぁいうことをしてしまう流れになっただけ?
もしかしたらおっさんは俺のこと、好きってわけじゃないかもしれねぇ。そういうことか?
そう考えたとき、何故か自分の胸の辺りがチクチクした気がした。
さっきキスをしたのを最後に
ずっとおっさんはキスをしてこない。
ただニコニコ笑って何気ない話をするだけ。
普通の生活に戻った。
「君はいつから学校に行くの?」
「まだ行きたくねぇ。」
「そっか。じゃあ、おじさんは仕事に行ってくるからね。いい子にしてるんだよ?」
「わかってるって…」
なんで何もしてこないんだ?
あのときはあんなにしてきたのに…。
もしかして本当にあのときだけ…?
今は俺のことただの餓鬼としか…
「…あれ…?なんで俺…泣いてんだ…?」
おっさんのことを考えてると涙がでてくる。
なんでだよ…
俺…おっさんのことが…好き…なのか…?
だからこんなに胸が苦しいのか…?
流れになっただけかもしれない
そう言われたことを思い出す度
死にそうなほど辛くなる。
1日中考えていて
でも答えはでなくて。
結局おっさんが帰ってくる時間になっていた。
「ただいまー。」
「おかえり…なさい。」
「ん、いい子にしてたかな?」
「餓鬼扱いすんなって…バカ…」
「ごめんごめん。今晩御飯作るからね。」
「うん…。」
おっさんの顔をまともに見られない。
それは日を追う事に悪化していく。
何の会話もなく一緒に飯を食って
その空気が嫌で
俺から話をふる。
「おっさんて、何の仕事してんの?」
「んー、それは秘密かな。」
「なんで。」
「なんでもだよ。まだ教えられない。」
「あっそ!!」
なんだよ…秘密主義め…
仕事のことは何を聞いても
今はまだだめ。だの
君が知る必要はないよ。だの。
なんなんだよ。
一緒に住んでんだからそれくらい教えてくれたっていいじゃん。
「ふてくされないの。」
「うるせぇ。」
「もう…。」
「………。」
「ところで、どうして最近君はそんなに機嫌が悪いのかな?」
「べつに悪くねぇよ。」
「嘘つかない。」
「うるせぇな!!てめぇだって秘密にしてることあんだからいいだろべつに!!」
「まぁ…そうだね。」
あっさりと引き下がった。
いつもなら吐くまで問いただしてくるのに。
モヤモヤする。
…もういい決めた!!
もうおっさんとなんか口きいてやらん!!
知るかこんな奴!!
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