アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
甘えてくるおっさん。
-
「あーもう…ちゃんと歩けよ…。」
「うーん、ちょっと飲み過ぎたかなぁ。」
背の高いおっさんに肩を貸すも
少し俺の背が足りない。
だらーんとしたおっさんは俺にもたれ掛かり
ふらふらしてしまう。
ったくもー…組の総長がこんなんでいいのかよ…。
ぶつぶつ文句を言いながら
おっさんを部屋へと連れていく。
いつも一緒に寝ている部屋。
畳と木の匂いがして落ち着く。
「ほら、ここに座ってろ。今布団敷くから。」
「えー、布団なんかいいよ。おじさんのところにおいで。」
「布団敷かねぇと寝れねぇだろ!!黙って待っとけ!!」
「おじさんに冷たくしないでよ。早くおいでー。」
壁に寄り掛かって座るおっさんは
服がはだけているせいか…なんなのか…
やけに色っぽく見える。
髪は風呂上りのままで
いつもオールバックなのに
さらさらの髪がおでこにかかってる。
酔っ払っているせいで頬は赤いし
目も とろんと…。
そんなおっさんが俺の方に手を伸ばして
おいでと言う。
その姿を見て俺は少しドキッとする。
「早くー、玲於おいでー。」
力なく俺を呼ぶおっさん。
その姿に俺はたまらなくなって
つい近寄ってしまう。
いつもは紳士的に接してくるおっさんなのに
今は甘えてくる。
それが異様に愛おしく思えた。
こんなおっさんなのに…可愛い…と、思ってしまった。
「はいはい、ここに座ってー。」
言われた通りおっさんの横に座る。
「んー、玲於…いい匂い…」
「ちょ、嗅ぐな バカ。」
俺に抱きついて髪の匂いを嗅いでくる。
すーっと空気を吸い込む音が聞こえるくらい。
そして次になにをし始めるのかと思ったら
俺の頬にすりすりしてくる。
「玲於、気持ちいいねー。」
「うっせ。やめろ。鬱陶しい。」
…とか言ってはいるけど
内心嬉しかったり。
飼い主に懐く犬のように
おっさんはひたすら匂いを嗅いできて
すりすりしてくる。
酔っ払っているおっさんの頬は
暖かくて気持ちがいい。
「好き…」
「は?」
「玲於のことが好きすぎてたまらないんだよね、おじさんはもうだめだー。」
「はぁ…?」
…俺だって好きだし。
「だからね、ずっと俺のそばにいてよ。」
「わ、わかってるって…」
とろんとした目で見つめられ
そんなことを言い始めるもんだから
急に恥ずかしくなって
少し焦ってしまう。
きっと酔っ払っているからこんなことを言うんだと
わかってはいても
今の言葉は嬉しかった。
「玲於は俺のこと好き?」
「は?わ、わかってること聞くんじゃねぇよ あほ。」
「ちゃんと言ってくれないとわからないよー。」
「………す…、好き…だし…」
ボソッと小さな声で言った。
恥ずかしいこといちいち言わせんなよ!!
くそじじい!!
「聞こえないー。」
「知らね。」
「あー、またそうやって冷たくするんだから。」
「す、好きだって言ってんだろ!!うっせぇな!!」
「ふふ…赤くなっちゃって…ほんと可愛いんだから。」
「ばっ、バカにしやがって!!もう一生言わねぇからな!!」
「ほんと、玲於のそういうところ 好きだよ。」
ニッコリ笑ったな、と思ったらまた抱きつかれた。
滅多に言わない
「好き」という言葉を言ったせいで
余計にドキドキする。
「玲於ー、キスして?」
「馬鹿じゃねぇの!?何言ってんだよ!?」
「…?だって、恋人同士だし…いっつも玲於からはしてくれないし…たまにはいいでしょ?」
「さっさと寝ちまえ!!…だっ!?」
布団を敷こうと再び立ち上がろうとすると
腕を捕まれ
俺の足を片方 軽く上げ
座っているおっさんにまたがるように
座らされた。
「あっぶねぇな!!何すんだよ!!」
「おじさんのそばにいてよ。離れたら嫌だ。」
初めてこんなことを言われた。
俺が離れるのは嫌だって。
いつもは俺がおっさんに言っていることなのに。
「はーやく。キスして?」
「誰がするか!!」
「嫌?」
さり気なく俺の両腕をおっさんは
自分の肩の上に移動させて
俺の腰に手を回す。
「わ、わかったから…。恥ずかしいから…目、閉じろよ…」
「ふふふ…やった。」
嬉しそうに笑い目を閉じる。
やば…ドキドキする…
今まで自分からしたことなかったし…
どうしよう…
チュッ
思い切っておっさんの唇に自分の唇を合わせ
すぐに離した。
可愛らしいリップ音がなり
初めての俺からのキスは終わった。
「あれ?もう終わり?」
「しただろ!!」
「だめ。もっとして。」
「む、無理!!」
「早くしないとくすぐるよ?」
「あー!!もう!!わかったって!!」
欲張りな奴め…
酔っ払ってるからって…くそ。
俺の顔はすでに真っ赤。
再び目を閉じるおっさんを見て尚更…。
かぷっとおっさんの唇を自分の唇で挟む。
もうここからどうしていいかわからない。
やり方は知っているはずなのに
頭の中はパニックになっていて
上手くリードできない。
リードどころかし始めることするままならない。
と、とりあえず…そのままおっさんの唇を舐めてみる…
すると
俺の舌をそのまま中に入れてこいと言わんばかりに、おっさんの唇が開く。
ためらいながらも、少しずつおっさんの唇の奥に舌を進ませた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
24 / 158