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嫌いじゃない。
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「…悪いけど…俺は烏丸には興味ねぇよ…ごめん。」
あっさりふられた。
まぁこう言われるのはわかってた。
「べつに嫌いとかではないから…」
「優しいな。」
「いや…ごめん…」
その優しさが逆に辛い。
寧ろ嫌っていてほしい。
「本当のこと言えよ。」
「え?」
「嫌いなら嫌いってハッキリ言わないとどうなるかわかんねーよ?」
俺は何をしようとしてるんだ?
「いやだから…、わっ!?」
「どうなるかわかんないっつってんだろ。ハッキリ言えよ。」
嫌いだと言わない玲於を俺は押し倒した。
『嫌いじゃない』
その微妙な位置が辛い。
いっそ嫌われたい。
どうせ手に入らないのにチャンスみたいなのなんかいらない。
「だって…ほんと嫌いじゃねぇし…普通に好きだよ。おっさんに言う好きとはちげぇけど…」
「なんでだよ。」
「俺に対するなんか…あれはさ、変だと思うけど…。普通に人としては好きだし…。」
「……。」
「んっ…!?」
キスをすると俺の体を突き放そうと玲於の手には力がはいる。
そんな力で俺を動かせるわけないのに。
「嫌いじゃないんだろ。」
「だ、だからっ!!こういうのじゃねぇって!!」
「少なからず嫌いじゃないなら、これくらいいいだろ。」
「ちがっ!!それは無理だって!!」
「黙れ。」
強引。
嫌われたくてやってんのか
好きだから奪いたいのか…
自分でもよくわからない。
「ちょ、烏丸っ!!」
「うるせぇ。」
ひっ…とか細い声をあげ、体が硬直している。
俺が睨みつけたからか?
そんなに俺の顔は怖いのか?
それとも玲於の心の奥かなんかに俺への恐怖があるからか。
抱きたい。
このまま。
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