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例の奴ら。
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勢いよく襖が開き、組員が現れた。
「頭!!大変です!!例のあいつらがまた!!」
「ん?どうした?」
おっさんは頭をおさえたまま起き上がり
状況を聞く。
多分『例のあいつら』は、
おっさんの組を乗っ取ろうとしたやつらのこと。
また懲りずに何かしらやってきたのか?
「大人数で攻めてきて何人かが人質に取られました!!」
「なに!?」
これはやばい雰囲気…
おっさんの組の連中はみんな強いはず…それが何で人質なんかに…
さっきまで頭痛にやられてたはずのおっさんは一瞬にして
顔色が変わった。
「行きましょう。」
「すまん。俺のせいだな。」
そう謝ったのは烏丸。
多分体を交換なんてしてたからだという意識はあるみたい。
「あなたのせいじゃありません。こちらの状況把握不足です。あなたがいると余計にややこしくなる。あなたにも迷惑がかかります。
申し訳ありませんが裏から帰っていただけませんか。」
淡々と話すおっさん。
そして「わかった」と言い
裏から帰る烏丸。
緊迫した雰囲気。
ピリピリした感じが伝わってくる。
おっさんのあとを追って俺も歩く。
するとほんとに大人数の柄の悪い奴らがいた。
そして11名。
1人につき2人で押さえつけられ
頭には拳銃を突きつけられていた。
そんな状況を見て俺は震えはしなかった。
やばいとは思ったけど
それ以前に組員が心配になった。
皆俺の世話をしてくれてる奴ら。
楽しい時は笑い
体力作りとかをやっているときは共に汗を流した。
色んなことを教えてもらった奴らだ。
助けたい。
でも俺なんかよりもおっさんの方がずっと組員達を大切にしている。
いくら下の人間だからって
雑な扱いはしない。
家族のように。
大切に思ってる。
「何のつもりだ。また乗っ取りにでも来たか。」
声色が違う…
低い…響く声。
声を聞くだけで引いてしまいそうな程。
怒ってる。
確実におっさんは怒っている。
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