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背。
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何してきたんだ…
なんであんな…血まみれで…
「玲於…」
「っ!!おっさん!!」
血は全部綺麗に拭き取られていて
新しい包帯が頭に巻かれていた。
「何してきたか答えろ。」
「何もしてないよ。」
「嘘つくなよ!!」
「嘘じゃない。」
「隠し事はなしって言ったろ!!言えよ!!」
「………。」
おっさんはいつもと違って無表情で、ただじっと俺を見つめていた。
なんなんだよ…
なんで何も答えない
「玲於…」
手を俺の顔の近くまで伸ばして、触れそうで触れないところでぴたっと止まる。
触れよ…
早く撫でろ…
「玲於。おじさん少し休むね。」
「…………。」
伸ばした手をおろし、背を向け布団を出し始めた。
なんで触ってくれねぇんだよ。
なんでいつもみたいに笑わない。
「おい、おっさん。」
「………。」
「おい!!」
無視すんじゃねぇよ。
布団を敷き寝始めるおっさん。
俺に背を向けたまま横になる。
「……なんなんだよ…」
「………。」
「俺も寝る。」
「ちゃんと布団敷いて寝るんだよ。」
「一緒がいい…」
「…………。」
「だめか…?」
「早く敷いて寝なさい。」
「一緒に寝たい…」
「おやすみ、玲於。」
「……っ。」
いつもならおいでって言ってくれるのに。
優しく抱きしめてくれるのに。
やっぱおっさんは…あいつらを殺ってきたんだろうか。
嫌だ。
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