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母さんの手料理
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「七瀬、その…」
「ん?」
佐野がなぜかバツが悪そうな顔をして何かをいいよどむ。
和也もあっと声あげて俺を見る。
「七瀬の体の…後処理を俺たちでやったんだ。だから…」
「後処理って…?」
「えっと…」
「綾都の体の中に出されてた、あいつらの精液を取り出した。俺たちの手で」
「えっ」
意味がようやく分かって驚いた。
「あ、えっ…と…ご迷惑をおかけしました…」
「後処理しないとお腹壊すって言うし、あの人たちそんなことしてくれてなかったから仕方なかったんだ。ごめん七瀬」
「佐野はそこまでしてないから大丈夫。勝手に触られて恨むなら俺のこと恨みな」
「恨むとか…っ、そんなわけないじゃん!和也のバカ」
「ははっ、だよな。綾都ならそういうと、思ってた」
和也に頭をガシガシと撫でられ、なんだかやるせないような気分になる。
「おーいっ!ご飯できたわよーっ」
「「「え?」」」
下から母さんの声がする。
ま、まさか…
慌てて三人で下に降りると、リビングのテーブルには見た目美味しそうな料理がずらりと並べられていた。
「さあ!どんと食べなさい」
自信満々にテーブルの料理を指し、座れ座れと促してくる。
「あ、綾都。麗華さん料理の腕って…」
「変わってないよ…あの時から…っ」
「すごっ、美味しそうだなー!いただきますっ」
率先して椅子に座り佐野は卵焼きに手を出した。
「…っ?!んぐ…っっ」
「どう?どう?美味しい?」
「…と、とても…っ個性的な味で…っ」
佐野は目を潤ませながら答えてる。
そう、母さんの料理は壊滅的にまずい。
ふだん料理なんてしないこの人が料理がうまいわけがないんだ。
見た目は完璧に作れるのに、味だけは最悪。
自信満々で満面の笑みな母さん…佐野の表情に気づいてよ。
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