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会いたい理由
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まだまだ冷やかされそうだったとき、和也は俺が困ってるのを見破ってその場から2人で逃げ出した。
「ごめん、綾都」
「…いいよ別に」
「綾都、なに悩んでるんだ?」
「別に、悩んでなんか…」
ダンッとなぜか和也に壁ドンされる。
近づいた和也の顔から逃れたいのに、両サイドを和也の手で塞がれてて逃げられない。
「うそ、だよな」
「…なんか、佐野がいないことがもやもやするというか…佐野のことが気になる」
「さ、の…?」
佐野がいない教室が変だと思う。
こんなに学校を休んで、何かあったんじゃないか。
また、お姉さんの関係で家に入れなくてとか?
何か困ってるんじゃないか。
そんな考えが頭から離れない。
とにかく佐野に会って確かめたい。
会いたい。
「そっか…佐野のことね」
「何か知ってるの?」
「佐野、親戚が入院しててその看病をしてるらしいよ。なんか、佐野しか受け付けないみたい?で。って、佐野の姉さんが言ってた」
「お姉さん?どこで知り合ったの」
「たまたま会って、佐野の知り合いだって言ったら話してくれた」
「へ、へぇ…」
親戚の看病で一ヶ月も…?
その親戚、佐野のこと考えたりしてないよね絶対。
佐野のこと考えたら勉強遅れたりとかあるし学校に行かせるはずなのに。どうして?
「…会いに行くか?」
「えっ」
「お姉さんにあったとき、その病院教えてもらったんだ。佐野はいつでもいるらしいから、会えると思うけど」
「い、行くっ」
佐野に会いたい。
会いたいっ。
会って、それで……………
それで……?
会って、何がしたいのかな…。
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