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したよ、ちゃんと。
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婚約者…そっか…婚約者ね。
「婚約者ってビックリ!なになに?佐野ってお坊ちゃんだったりするの?そうだよなー、佐野かっこいいしそうだとしても納得しちゃうよホント」
「七瀬、待って」
「うんうん!すごいね!柊さんも可愛いしお似合いだよっ。おしあわせにねっ」
「七瀬」
「柊さん、佐野のことお願いします」
「こちらこそ」
「なな…」
「佐野もしっかり守れよー」
佐野が呼んでる、話しかけようとしてる。
気づいてる。
気づいてても無視する。
お願いだから話しかけるな。
今話しかけられたら俺絶対に…っ
「七瀬!!」
両肩を掴まれて、目をそらしてたのに佐野の方を振り向かされた。
佐野のまっすぐな目が向けられる。
そのまっすぐな感じとか、悲しそうな目をしてるのとか。
あの時助けてくれたこと、学園祭でも助けてくれて、いっぱい助けてくれて。
母さんの手料理食べて危なかったりしたこと、いっぱい思い出した。
一瞬で思い出した。
「俺、佐野のこと好きだったよ…」
佐野の服のえりを掴んで引き寄せた。
そして、近づいたその唇に自分のを重ねた。
「好きだった…。お幸せに」
佐野の目を見てちゃんと言った。
言えたよ、和也。
その場を走って去った。
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