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迷子の人
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「わんわんパークで待ってるって言われたんですけど、それがどこかわからなくて」
なんだか気が弱そうな人だなぁと思いつつ、わんわんパークの場所を地図を使いながら説明してあげた。
「…」
「あの、わかりました?」
「…地図に疎くて分からないです…案内とかしてもらえませんか」
「え、別にいいですけど」
「ほんと!?やった!じゃあ行きましょう!」
「え、あ、ちょ、まっ」
いきなりパアアッと明るい表情になり、俺の腕を掴んで店から連れ出した。
か、和也に言ってないのに…。
と、思いながらも、この人の案内してあげると言った時の嬉しそうな顔を思い出して断ることができなかった。
迷子になったら不安だもんね。
「こっちです」
先導して歩いて、道を教えてあげる。
「あ、ここは見たことあります!たしかこっちが近道で」
「え、ちょっと」
あまり人が通らないような道に入って行ってしまった。
仕方なくそれを追いかける。
「あれ?おかしいな」
「ここ、従業員用の通路だと思うんですけど」
「あーそっか、じゃあ引き返さないと」
「いきましょ…ぅ…っ」
くるっとふりかえり元来た道を進もうとした瞬間、後ろから何かがあって、意識が遠のいてしまった。
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