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学生十四松がマフィおそと出会う話-おそ十③
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それからというもの、僕が河原にいると、お兄さんと会うようになった。
もしかしたら、僕がいない時も来ているのかもしれないというほど、いつも来た。
本当は、ニートなんじゃないかと思いつつある。
お兄さんは、あの時のことを深く聞いては来なかった。
それは、僕にとって、ありがたい事であった。
「お兄さんは、毎日ここに来てるの?」
平たい小石を見つけては川に投げるお兄さんに、僕は聞いてみた。
お兄さんは、新しく拾った小石を川に投げ入れ、小石が川の水面を長くたくさん跳ねるのを子供みたいに喜びながら、口だけで答える。
「んなわけね〜じゃ〜ん。お兄さんシャカイジンだよ〜?」
「でも、僕がここ来る時、いつもお兄さん来る」
「ま〜じで?すげ。すごい偶然じゃん」
わざとらしく驚いた顔を見せるお兄さん。
むむむ。
怪訝な顔を向けたまま僕はお兄さんを見つめ返す。
するとお兄さんはまた、大きくてあったかい手で僕の頭を撫でた。
「お前が一人で泣いてないなら、そりゃ良かったよ」
そう言って、柔らかく笑った。
僕の中の何かが、何かが、何かを、訴えてる。
その日、おそ松兄さんに、彼女ができた。
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