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チョロ松がおそ松を嫌いになる話-????③
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そのまま、お互いを空気のように扱う生活が続き、最初こそ、あまりのショックに拒食気味になったり不眠症になったり、挙動不審だったりしたものの、人間とは、順応するもので、高校に入る頃にはそんな生活にも慣れてしまった。
高校に入ると、なおの事兄弟たちはそれぞれの世界で生きて行き、何もかもをし共有していたあの頃に比べれば、ただ、同じ家に帰る、同い年の兄弟くらいの感覚になっていた。
とくに、トド松は干渉を嫌い、秘密主義で、個としての自分の存在を確立しようと、必死に足掻いているようだった。
僕はといえば、クラスでは、大人しいいい生徒をしていた。
人付き合いは怖かった。
仲良くなっても、またあんな事を言われたんじゃ、本当に立ち直れないし。
そして、あの時気付いてしまったのだ。
僕は、あの頃、おそ松の事が好きだった。
ただ、隣にいて、笑っていられれば満足だった。
どうしたらまた、隣にいられるのかと、1人、喧嘩に明け暮れる毎日だった。それほど、好きだった。
それが意味をなさないと知った時、疲れた。
もう、いいやと思った。
感情は、きっかけさえあれば、180度変わるのだ。
僕は、おそ松に対してどうという感情の一切を失ってしまった。
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