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急転と不吉な音
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山崎の報告から
一刻後、会議が行われた
会議には、局長こと近藤勲
副長、土方十四郎、各隊長
そして、先日、隊に加わった
副長、坂田銀時が時間ギリギリに出揃い
始まった
皆、土方からの報告を聞き
多少、口を挟むことはあれど
静聴していたほうだ
討ち入りが誰が行うかまでは
「土方さん、捕り物は誰がするんで?」
沖田は如何にも面倒そうに土方の話を聞いていたが、誰が討ち入りに行くのかとなれば話は別のようで
先程よりも瞳が嬉々としたものに変わる
「一番隊と二番隊、後は坂田だ」
胡座をかき欠伸をしている
緊張感の欠片もない銀時に一斉に
振り向くが、銀時は対して反応せず
首をボリボリとかいていた
「坂田、聞いてんのか?」
「わーってるって、副長さん」
皆、銀時の討ち入りについては
何も言わなかった
ここにいる全員、反対する気はなかった
お手並みを拝見する機会でもあり、何かやらかせばここを追い出せる大義名分ができた絶好の機会ともなるため
何も口を挟むことはなかった
会議が終わると
さっさと部屋から出ていく
一番隊、二番隊は討ち入りに向け準備を始め、他の隊の大半の隊士達もそのサポートの為、慌ただしげに動いていた
が、そこに討ち入り前の殺伐とした雰囲気も忙しなさも介さない二人
「俺の邪魔だけはしねぇでくだせぇよ」
一人は、栗色の瞳、髪を持つ沖田総悟
「邪魔立てなんて、んなことしねーよ、ただ、俺は俺なりにやらせてもらうけどな」
そして、銀髪の男、坂田銀時
二人が瞳を交わらせ、
数秒、二人の間に沈黙が流れる
その空気を切って、がらがらと
入ってきたのは規則正しい足音なのだが、妙にかんにつくうごきの一番隊、隊員の神山
「あぁ!!こんなとこにいたんすか、隊長。探しましたよ」
「さっさとかえれ、今すぐに
そして、一生帰ってくんな」
「イヤー、こんなときでも冷静、流石っす!!」
「討ち入り前だってのに、うるせぇ」
「やや!そこに居られるのは坂田副長ではないですか!?今まで、挨拶もできずすいません、一番隊の神山といいます!よろしくお願いします!!」
只でさえ、馬鹿でかい声なのに
耳元で話されれば、耳が痛くなるのも当然で、銀時は両手で耳を塞ぐ
「神山、何か用があったんじゃねぇのか?」
「はっ!そうでした、すっかり忘れてました。副長が呼んでおりました!!」
「そういうことは、早く言え」
「はいっ!メモしておきます!!」
「お前の頭のなかはメモする容量なんてねぇだろ」
「はいっ!!メモしておきます!!」
如何にも面倒だと云う表情で
沖田は部屋を出る、
出る間際、銀時をちらりと見やり
視線が交わっているなか
襖がパタリと閉められた
其を追うように神山も部屋から立ち去った
その閉められた襖をただ、ボーッと眺めていると、その襖は開けられ
黒い隊服が現れる
「坂田副長、局長が呼んでます」
銀時はそのどこかぎこちない台詞を伝える隊士に目を向ける
「何処だ?」
「案内します」
男にしては綺麗な黒髪をしている
隊士の後ろを着いていく
だが、
銀時は知らなかった
―この、隊士が銀時を嫌うその一角
であることに
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