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自由と歌舞伎町
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旦那が討ち入りに出なかった訳を知っているのは
一部が、ほんの少数が周知の事実である
一時は、別件で居なくなったのではないと確証もない噂がたったが
戻ってきた旦那の怪我が悔しくも
それを、さも事実の様に偽の事実と結びつけられる結果となった
そんな小さなことがが沸くなか、調べを外部は勿論、内部でも探してみるが旦那に暴行を加えた者は見つからなかった
隊士達のほとんどが出払っていたり、慌ただしく動いていたのが主な原因だろう
旦那が居なくなった理由に一応、納得をする者もいるが
それに此までの噂とかね不信感を抱くものが居るのもまた、事実である(山崎ナレーション)のだが……
「旦那ーっ!!何処に言ったんですか~ッ!」
医者にも絶対安静と言われる怪我を負っているのにも関わらず
動き回るし、良く姿を見失う
のらりくらりとまさにきままな猫のよう
※
こっちに来てから、足蹴なく通っていた甘味処の団子を頬張り
舌に馴染む甘ったるさに幸せを感じていたら、四方八方から絡みつくように飛んでくる目線に気がつく
確認できるだけでも路地裏に一人、民家の裏に二人
店の中に二人とまぁ、物騒極まりない
「こんなときに、誰だよ」
溜め息を一息つき、
重たい足を持ち上げ
松葉杖を使い足を一歩、一歩踏み出す、チラリと飛んでくる視線の方に一瞬、目をやると廃刀令の御時世に刀を腰にぶら下げ
編み傘を被っている
おいおい、警察仕事しろよとか思いながらも
幕臣にしちゃあ、ちょいと小汚ない衣服を身に纏っているところから察するに、浪士だろうと銀時は推測する
恐らく、この人通りの多い場所で
騒ぎ立てたくはないのだろう
襲ってくる気配はなくひっそりと身を潜めている
だから、なるべく人通りの多い道を通ってみたものの何処に行く宛もなく歩いていた為か、土地勘がない為か人通りの少ない場所に行き着いてしまった
少し立ち止まり
辺りを見渡し場所を確認すると
あちこちに書いてあるは『歌舞伎町』
歌舞伎町?何処だそこは?
聞いたこともね、いや、確か近藤が
何か言ってたような……
今、考えても埒があかない
さっさとずらかるに限ると足を進めようとすれば
細い道の先に
五人ほど立ち塞がる
さっきから後をつけてきた連中に間違いは無さそうだ
「この男に間違いないか?」
五人の纏め役に思われる男が
仲間に問うと聞かれた男はあぁとだけ溢し頷く
「主は真選組の隊士とお見受けする、我らが同志の敵討ち討たせていただく」
そう言うや否や、チャキリと刀を構える、今にも襲いかかって来そうな
奴等にさてどうすれば切り抜けられるか考える
つうか、敵討ちって言われても
何が何のことだか、さっぱり分からねぇ
こんな浪士とやり合った覚えなんてねぇし、兎に角この人達に殺気をしまっていただこうと銀時は考え
ここを切り抜ける案を考える
「ちょっ、ちょっと待った!!
俺は真選組の隊士じゃねぇ、あれだあれ、えーと」
まぁ、一応隊士じゃなくて
何か違う役職だったみてーだし
近藤に勧められるままなった奴、あれ何だっけ?
あの、地味目の奴が言ってた奴
駄目だ、思い出せねぇ
「だが、それは主が真選組の肩を持った時点でそれが真選組の者であろうがなかろうが関係のないこと
覚悟!!」
もう、これは猛ダッシュするしかねぇ、松葉杖は歩きやすいから使っていたものだから無くても歩けるっちゃ歩けるが走るってことだ
痛みを伴うだろ、それも強烈な
松葉杖で
さながら野球のバットのように
向かってくる浪士の一人を浪士達の元に撃ち込み、時間を稼ぐ
そして、銀時は走りだし
それに、気づき倒れ込んでいた浪士達は銀時を追いかけ出した
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