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彼らの至福のとき 03歩
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椿さん達が部屋に戻って来た。
椿さんの手には白のブラウスみたいな服と黒のスカートの上になんか白の花の模様のレースがあるもの、ストッキング、暗めの茶色のウィッグがある。
一方、いおくんの手には黒のスキニーと黒のノースリーブ、白地に細い黒のラインが入っているボーダーのカーディガン、明るめの茶色のウィッグがある。
そして椿さんは僕に、いおくんは色葉くんにそれらを渡した。
「着替えた後にメイクとかするから、着替えて?私達キッチンで待ってるから」
「俺も椿さんと待ってるから」
「私もー!」
そう言って三人が出て行った後、僕たちは渡されたそれらを見て呆然と立っていた。
「ねえ…色葉くん…。僕、スカートなの…?」
「みたいだね…。俺はゆーくんよりマシだな…」
女装をするけど男だから、スカートなんてないと思ってた…。
あの時の痣とかは脚のがギリギリ消えてくれていたからよかったけど、消えてなかったら何と思われていたんだろう。
多分、侑李さんがDV男に思われていたな。見た目大きくて怖いし。
実際はすごく優しい人。
というか侑李さんを褒めてる場合じゃない。着替えないと。
ふう、と一息ついて取り敢えず白い服を着ようと上を脱ぐ。
「ゆーくんってこの後デート?」
「そうだよ」
「俺もなんだけどさ、すごく楽しみ!俺、手を繋いで色々出掛けるんだー!」
「普段は手を繋ぐのって気にしてしまうの?」
「気にするよ。特に光さんがね。だから今日は楽しみにしてたんだよね!」
「ふふ。楽しんできてね」
色葉くんは「うん!」と頷いて、鼻歌を歌いながら着替えていた。
僕たちはどんなデートをするのかな。侑李さんはどこに連れて行ってくれるのだろう。
過保護なときのお外デートだし、もうしかしたら侑李さんの運転する車で只管ドライブとか?
それはそれで楽しいのかもしれないけど、女装なんて関係ないし…。
やっぱり手を繋いで色々行きたいな。らしくもなく、ツーショットなんかも撮ってみたい。
本当はエッチもしたかったけど、それはまた今度。
こういう時のエッチって燃えると思うのに、悔しすきる。
「はぁ…」
「どうしたの?」
「こういうときのエッチって燃えそうなのに、僕たち色々あってエッチ出来ないんだよね」
「そうなの?!ゆーちゃん、どんまい…!」
「本当そうだよね…」
「とりあえずデート楽しみなよ!」
そう色葉くんに励まされながら、僕はとぼとぼと着替えた。
その調子なら色葉くんたちはエッチするのだろう。
僕の分まで楽しんでほしい。
そして僕たちは着替えを終えて、椿さんたちを呼んだ。
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