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彼らの至福のとき 05歩
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化粧が終わったと思ったら、髪の毛も少しいじるらしく、コテというもので緩く巻いて、前髪は右眉の上で分けられるらしい。
「髪の毛も気を使うんだね」
「そうですよ〜!今日は柚月さんを最高に可愛くするんですから!」
「ふふ。僕可愛くなってる?」
後のお楽しみということで鏡を置かれていないから自分が今どんな感じか分からない。
色々塗られたり、睫毛を何か挟むもので上げられたり、スプーンを使って目蓋に何か書かれたりしているのは分かるのだけど。
スプーンを出された時は目をくり抜かれるのかと思って一瞬ビクついてしまって、「目をくり抜く趣味はありません」と笑われて恥ずかしくなった。
「可愛いですよ〜!女の子よりも可愛いです」
「楽しみだな」
「もう少し待ってくださいね。あと左側巻いたら終わりです」
1時間ちょっと掛かって漸く女の子の僕が完成したみたい。
梓ちゃんに手を引かれて全身鏡の前に立つ。
髪の毛は緩く巻かれていて、化粧もばっちり。薄いピンク色の口紅も塗ってある。
僕は完全に女の子だった。
「うわぁ…本当に女の子みたい!梓ちゃんありがとう!」
「お気に召したみたいで嬉しいです!」
ちゃんと女の子みたいだから侑李さんに可愛いって言われても納得できる。
これで可愛いって言われなかったら侑李さんの目は本当に腐ってるんだと思う。
鏡の中の自分を見ながら侑李さんのことを考えていたら、隣に立つ梓ちゃんがクスッと笑った。
「彼氏さんのこと考えてるんですか〜?」
「バレちゃった」
「それはバレますよ!幸せそうな顔してますもん」
「ふふ」
僕は色葉くんの女装が完成するまで侑李さんのことについて梓ちゃんに質問攻めされていた。
どうしてそんなに質問が思い浮かぶのだろうと疑問を持ってしまうくらいスラスラと質問をしてくる梓ちゃんは楽しそうだった。
女子高生ってこんな感じなのかな。
バイトの夕勤の女子高生とはあまり話したことがないから、分からないな。
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